新製品や展示会情報等最新の情報がご覧いただけます 東京都中央区 泰斗株式会社

タイト海外通信「MADE EXPO展 2010」、「ZOW展 2010」

2月3日から開催された MADE EXPO展(伊・ミラノ)と2月8日から開催されたZOW展(独・バッドザルツウフレン)に参加しました。

久し振りの寒いヨーロッパを体験し、移動には難儀しました。両展示会には、弊社の主要仕入先のアルピ社(www.alpi.it)が例年通り出展していることもあり、景況厳しい中ですが、参加することにしました。この期間、まさに厳冬。ひたすら飛行機が飛んでくれるのを待ち続け、無事(?)戻ってくることができました。

「MADE EXPO展 2010 / 開催地 イタリア・ミラノ」

ミラノの広い展示会場を使って、建築一般・素材(石材・木質材、セラミックタイル等)・内装/外装ドアなど幅広い商品が展示され、昨年同様今年も「トビラ」を中心に見学しました。

化粧材料としては、今年の特徴は多種多様、そして多彩な「ガラス」を使った「トビラ」が目立って多かったようです。木質材では「無垢材」「天然突板材」よりも弊社の主力商品「天然木工芸突き板=アルピリニューム」が大変多く化粧材として使われていました。また「縦貼り」より「横貼り」、そして「デザイン貼り」も目立っていました。更に、「トビラ」表面が凹凸仕上げ(浮造り仕上げ)の多塗装感(濡れ色)を感じさせないマット仕上げが目につきました。

この仕上げ感についていうならば、アルピ社の突板化粧板「アルピコード」に2010~11年の目玉として「ブライト・シルク」と銘打った従来の「マット・艶消し」と「3分艶」の中間(言葉と写真では表現できない)の仕上げを発表しました。「質感=クォリティー」と「材質=マテリアル」で「クォリアル」という造語を思いつきました。如何でしょうか?

地球温暖化の進行を抑え森林保護という緊急議題は、木材資源の再生力を損なわない森林管理・運用・技術改良・表現技術の向上を後押ししてくるものと確信します。

その意味において、アルピ社の長年にわたる、カメルーン国の森林保護法の厳守と公共福祉への貢献、そして、持続性の確保への努力は、OLB(原産地と合法性の証明)取得と「FSC®」の監査合格、CoC取得といった一連の事実を積み重ね、「アユース材」への合法性・持続可能な森林経営・CoC認証に結実していることを、お知らせします。

 

「ZOW展 2010 / 開催地 ドイツ・バッドザルツウフレン」

久し振りに厳冬のドイツを思い出させる展示会でした。それは、もしかすると業界の懐具合の「寒さ」も意味するものだったでしょう。昨年に続いて小さな小間割で多数の会社が辛抱して軒を並べて出展していた。という印象を受けました。

これが、ZOW展のコンセプトの一つだった、ともいえます。もう一つのコンセプトの「斬新な技術・表現」は今年も裏切られました。業界全体が素材革新を暗中模索している真っ只中なのです。

恒例の印刷各社の出展もありましたが、何の特徴もお伝えできません。例えば、ラミグラフ社(スペイン)は、樹種で云えばオーク(同一柄・複数の色変え)・アッシュ・チェリー・エルム・ウォールナット・ローズなどなどオン・パレード。バウシュ・デコール、スッド・デコール・シャット・デコール、インタープリント社などドイツ系も樹種・色に特徴を据えることは難しく、「同一柄の色変え」表現が多かったようです。

他の用務もあり、ミラノ滞在中に、コンパクト・フォーム社で打ち合わせをしたこともあって、(本件は後日報告予定です)厚物(コンパクト)HPLに注意していたら、なんと、化粧パネルの軽量化の先陣を切っているエガー社が「重厚長大」の代名詞のような、厚物HPLをさり気無く出展していたのに気付きました。他社についても同様ですが、今まで気付かなかっただけ?だったようです。

報告者: TAYT M.A

2010/03/18